すていん あらいぶ

一般に、ホテルで宿泊客がまだいる部屋をステイ部屋、お客がチェックアウトして出て行った部屋をアウト部屋という。この区別は客がいない部屋を掃除したりベッドメイクをする上でとても重要である。この用語はどうも全国共通のようだ。全部の部屋がアウト部屋、つまり空き部屋なら問題ないが、ステイ部屋もむろんある。お客が1つの部屋に何泊もする場合である。2ディパスポートのように、2日以上使えるパスポートを持っている客の場合大体連泊になる。ステイ部屋でもむろんシーツやタオルや枕カバーなどは取り替えなければならないし、部屋の掃除もしなければならない。客は部屋に荷物をおいたまま出かけていることが多いので、客の荷物をそのままにして掃除やベッドメイクをしなければならず、大変に気を使う。客の持ち物にはむろん手を触れてはならず、動かしてもいけない。洗面所にちらばっている客がもちこんだシェーバーやシャンプーやハブラシなども動かしてはいけない。結局あまり荷物が散らばっている場合は、リネンを換えて床に掃除機をかけゴミをかたずけベッドを作り直すくらいしかできない。
荷物を動かしてはいけないといっても、ベッドの上に衣類やバッグや化粧品などを並べられている場合は動かさなければどうにもならず、動かしてベッドを作るのであるが、そのときも大体荷物の配置を記憶しておいて、ベッドができあがったらまたなるべくもとどおりに荷物を置くのである。･･･・考えてみたらバカげた話であるが。
床一面に食料品だの衣類だのを所狭しと広げられているのも困る。どうにも掃除のしようがなく、第一歩けないのである。それでもなんとか空間を作り掃除や片づけをする。
ステイの人よ、荷物は床の上1ケ所に集めてまとめておいて下さい。またバッグや袋の口は必ずしめて、中がみえないようにしておいてください。トラブルのもとです。
とにかくステイはアウトの部屋に比べると数倍気を使わされるのである。