歩かなければやせない

世の中には、食べるだけでやせる食品、とか腕につけたりはくだけでやせるブレスレットやバンツなどというものが売っております。しかもけっこう疑われもせず売れているそうです。しかし食べるから太るんです。運動しないから太るんです。何もしないでやせるんなら世の中に太りすぎている人なんていないはずだし、それが本当ならノーベル賞もらっているはずではありませんか。
摂取したカロリー（エネルギー）以上にカロリーを使わなければ太っていく計算です。カロリーを使うということはすなわち運動することです。いつでもどこでも誰でもすぐできてしかも確実に内臓の脂肪がぐんぐん減らせる効果的な運動、それが歩くことです。
水泳やジョギンクも効果的な運動ですがいつでもどこでもというわけにはいきません。しかし歩くことはどこでもいきます。刑務所の中でも歩く運動があるそうです。やせるための意味もありますが、歩くことは足の筋肉を鍛え衰えさせないという意味もありダブルの効果があります。
私自身の体験をいいますと、いまのホテルで働くようになるまえは一般的なデスクワークの事務系の仕事をしておりました。一日パソコンをたたいていたり計算をしていたりですね、一方で食欲にまかせてたらふく食べていました。そのために身長170足らずで体重80キロ近く、妊娠8月の腹となりウェストは85くらいに最高なりました。
ところがホテルで働くようになってわずか1年、体重は12キロ減りました。何もしておりません。ただ仕事でホテルの地下をうろうろしていただけです。食べる量も減らしてはおりません。ただ仕事をしているだけでダイエットができたわけです。そして今では体重は65キロくらい、ウェストは76です。むろん徐々に体重が落ちているのでリバウンドなどありえません。いかに歩くことが大事でかつ効果的かは身をもって体験しております。現在1日の歩行数は最低で２万歩、最高で4万歩くらいでしょうか。つまりこのくらいの歩数を1年続ければ誰でもやせます。これでやせない場合は他の方法をやってみてもなかなか難しいのではないでしょうか。なかなかやせないという人はよく客観的にみると、よく食べてよくゴロゴロしています。ジョーバやおなかの周りにまいて震動を与えるベルトも、やらないよりはマシでしょうけれど。
お金をかけたくない、お金がない人は歩くことです。

そんなんで痩せるなら･･･

公取委によると、テレビ朝日は2006年6月ごろから約1年間、関東地方で放映されている通販番組「セレクションX」「セレクションX　Morning」、情報番組「ちい散歩」で、ロデオボーイIIを紹介。体験者を登場させ、1日1時間、3週間の使用で計14人が1．4～6．6キロやせたとのデータを示した。
　実際には機械の運動強度はウオーキングと同程度で、同じ期間使用しても0．4キロしかやせない計算だった。また、体験者のうち少なくとも6人は、食事を制限するなどしていたことも分かった。　（ニュースから）

当たり前である。人間の体というものは、そんなに簡単なものではない。5年かけて太ったんなら5年かけないとやせないと思え。「やせる薬｣「やせる食べ物｣なんてものがあるかどうかは、逆に「太る薬｣「太る食べ物｣があるかどうかを考えればいい。チョコレートがカロリーがある。甘いものはカロリーがある。といっていても、現実にそればかり食べていて太っている人などいない。和菓子の職人さんやパティシェは太っていて鈍重だろうか？むしろスリムで、きびきぴ゛した人が多いように思うが･･･
ところが世の中の多くの太った（と思っている）女性は、「やせる｣という形容詞のついた雑誌や食品や器具をみつけると眼がキラッとしてしまうのである。そして多くはだまされることになる。高いお金を払っても痩せないのだから、これは詐欺にあったようなものだろうが、これは騙されるほうも悪い。それならば好きな食べたいものを食べて太ったほうがよいと思ってしまうのだ。
むろん太ることはよくない。いままでの服が着られなくなってしまって新しいのを買わないといけないし、動きも鈍くなるし満員電車がますますきつくなる。何よりも寿命も短くなる。やせようと努力するのはいいことだが、しかし楽しようとは思ってはいけないのだ。

肥満になれる食事のとりかた

運動の量と食事からとるエネルギーのバランスのほかにも、太る原因はある。
食事のしかたである。一回に食べる量もさることながら、食べる回数などの食べ方によっても太り方は左右される。
よく言われることだが、一日に3度食べるよりも、2回しか食べないほうが太りやすい。
これは2回にするとどうしても1回分の食事量が増えやすくなるということと、体が食事の量に応じて反応が変ってくるからである。人間の体というものはよくできていて、食事の回数が減ったり量が減ったりすると消費を減らし体に蓄積するようになっている。つまり省電力モードに入るわけだ。きちんと規則的な食事をとっていると、摂取･･･運動･･･消費･･･排泄･･･摂取というサイクルがうまく回るが、不規則な食事や間食が多いと、運動や消費が減り蓄積する一方になってしまうのだ。
そして一度こういうよくないサイクルが習慣化するとあとから本来のサイクルに戻そうと必死になってもなかなか体質は改善されず、やせにくくなる。
2回の食事でも、あまり量は食べていないという人もいるだろうが、余計な間食はしていないだろうか。いかに普通の食事をとっていなくても、ポテチやスナックやせんべいなどのお菓子やジュースやコーラなどをしょっちゅう食べていれば同じことである。
また夜寝る直前の食事はもっともよくない。とったエネルギーがそのまま消費されず脂肪として蓄積にまわってしまう。夜の食事は睡眠の2時間前までにとるべきとされている。夜10時くらいに仕事から帰り、アルコールと共に食事をして12時頃に寝る･･･。こんな生活を続ければ太らないほうがおかしい。

なぜ肥満になるのか

自分がもし医学的にれっきとした肥満だった場合は、やはりできるだけやせるような努力をしたほうがいいだろう。肥満を気にしない人はいいのだが、気にするのだったら正しい方法でやせるような努力がいい。
どうしたらやせられるかのまえに、どうして太るのかの原因をしったほうがいいだろう。
太ってしまう原因を知れば、その逆をやれば少なくとも今以上に太ることは避けられるはずだ。
太りやすい体質というのも確かにある。たとえば中国の人は中肉やスリムな人でも驚くほど食事を結構大量にとる。そして脂っこい料理ばかりなのにそれほど太っている人はみかけない。しかし日本人なら彼らと同等に食べていたらたぶんすぐに太るだろう。これなどはやはり生まれついての民族的体質が関係するのだと思う。
しかし体質的な原因を除けば、太る理由ははっきりしている。食物からとるエネルギーが消費するエネルギーよりも多ければ、それが長く続けば必ずふとっていく。つまり貯金したエネルギーが脂肪となって体に蓄えられていく。これが何年も続けば立派な肥満だ。そして太るのはたやすいが、やせるのは実に困難である。
学生時代が終ると大半の人は運動量が減って椅子に座りきりで事務をしたり電話をかけたりしてカロリーの消費量が減る。その一方で食べるほうは酒やビールや脂の多い食べ物などでカロリーの摂取量は増えていく。せっかくカロリーをとっても消費されないから贅肉に形を変えて体に蓄積されていく。これが肥満の主な原因となる。
太らないためには、やせるためにはこの逆をしなければならない。
食事は控えめに、運動は多めにというのが基本的原則である。

肥満とは何なのか。

デブ･デブというが何をもってデブというのか。
デブとは単に肉づきがいいことをいうのではない。身長と体重のバランスとそして体にどれくらいのムダな脂肪がついているかである。
スポーツ選手の人、たとえばレスリングやラグビーやバスケ･重量挙げの選手の人などは巨漢も多いし体重もすごい人が多いがこういう人をデブとはいわないだろう。
ついている肉のほとんどが筋肉だからである。筋肉が多くついているために体重が重くても肥満とはいえない。脂肪の量はむしろ少ないだろうからである。逆に体重も身長もそれほどない人でも、脂肪の量が多ければりっぱな隠れデブであるといえる。

身長と体重のバランスからいえば
（身長ー100）Ｘ0.9＝標準体重　といわれている。　身長150センチ以下の人は、
身長ー100＝標準体重　　　　　　で計算する

そして現在の実体重がこの標準体重の＋－20％以内であれば肥満ではない。（とりあえず）
いまはこの計算式よりもＢＭＩ指数が使われていることも多い。しかしＢＭＩは数式が複雑なため暗算ではなかなか計算しにくい。従来のこの計算方法のほうが簡単に標準体重をつかみやすいだろう。

なぜ肥満は体によくないのか

三段腹や百貫デブなど肥満は一般によくないとされる。
みためにカッコ悪いだけでなく、生きていく上でもよくないといわれている。
肥満が原因となり、あるいは肥満によって誘発しやすい病気として、高血圧症･糖尿病･通風･心臓疾患などがある。
これらの病気はさらに他の病気も招きやすい。
つまり肥満は万病のモトなのである。とくに成人病の･･･
風邪も万病のモト、といわれるが肥満のほうがカゼよりもはるかになおしにくい。
肥満は親からの遺伝ということでもなりやすいだろうが、はるかに自分の責任でなることが多い。
生活と食事と運動のゆがみから肥満になる。
自己管理が求められるから、外国ではいたずらに太っているヤツは出世ができないといわれるのだろう。
また、肥満の人は前述の病気になりやすいから概して短命だといえる。

もちろんやせすぎの人もよくない。体重があまりに軽いとこれまた病気にかかりやすい。しかしやせすぎの害よりは太りすぎの害のほうがはるかに大きい。
現実に街の中のお年寄りをみよ。元気に町を歩いておられるご老人たちの中にどれだけ肥満の人がいるか。
長生きしたくない、うまいものをたらふく食って死にたいという人ならばともかく、孫の結婚式に出たい、孫を見るまでは死ねない、という人ならば少しでもやせることをすぐにこころがけるべきだろう。
そしてデブから脱却するべきだ。

ウーロン茶をいくら飲んでもやせない

ウーロン茶を飲むと脂肪が溶けたり燃焼してやせる、と信じている人はまさかいないだろうな。
ウーロン茶は体にいい。血圧を安定させたりする。しかしかといってやせる効果まではない。食後にウーロン茶を飲むとさっぱりしてさわやかになるためになんとなく太らないような気はする。中国の人は確かにあんまり太っている人はいないし、あんなに油を使った料理をたべているのに、と思うがそれはウーロン茶のせいというよりも食生活の伝統のせいであろう。もしウーロン茶を飲んでやせるというなら同じ茶どころの静岡や京都の人には肥満が少ないはずだがそうでもないようだ。もしやせることを信じるならウーロン茶だけ飲む生活を続けてみたまえ。やせるというよりも胃腸をこわして栄養不足になり寿命を縮めるだろう。むろん前述のようにウーロン茶に限らず、紅茶や緑茶などにはそれぞれ効用があるからよく飲むことは悪いことではない。しかしあくまでもほかの食物もバランスよくとって、である。
ま、コーラやジュースをがぶ飲みするよりはましだろう。お茶やコーヒーはノーカロリーだから。

あそこだけやせたい？

顔やおなかだけやせたいという、ムシのいい人は世間にたくさんいる。また、おっぱいはアップして、おなかはくびれさせたいという、欲望がギラギラしている人もさらにいる。
そんなことは可能なのか？
ある程度は可能である。ダイエットでやせる部分は脂肪がつきやすい部分である。つきやすいから、逆に堕ちやすい。おしりの下･首のまわり、太ももの前後、下腹部などなどは比較的まじめにダイエットをやりさえすれば目にみえて効果があるだろう。そしてむろん、手をぬいてしまえばすぐにまたもとのもくあみになるところでもあることを忘れずに･･･

太りたいなら1日2食！

--食べ過ぎるといわれたので、朝食を抜いて1日2食にしたのですけれど、あまりやせません。もっと食べないほうがいいですか。

**お相撲さんになりたかったり、早く死にたいならおすすめの方法ですね。お相撲さんは1日2食で有名です。たっぷり稽古をしたあとでちゃんこなどでドカ食いし、昼ねすることでより体重が増えるようにしているわけです。食事の間隔があくとヒトの体は養分を蓄積するように働きます。だから夜の食事を遅くしてドカ食いしても太るんですよ。ふつうの人は昼にドカ食いするということはできませんので、死期を早めることになるだけですね。

--昼もあまり食べないようにしていますが。

**そうすると夜まとめて食べるようなことになりますので結局同じですね。朝食については、へたに軽いもの（パンやコーヒーなど）ですませるくらいなら、いっそ抜いたほうがいいという医者もいるくらいで、絶対に食べなければということでもないんです。ただ抜いたぶんを昼と夜で補うくらいだったら3食きちんと食べて全体的に量を減らすほうがはるかにいいと思いますね。

--朝食べるとすれば何がいいんでしょうか。

**好みもありますがやはり伝統的な食事が一番だと思います。味噌汁とごはん、おかずは納豆か焼き魚か海苔、目玉焼きもいいでしょうね。パンやコーヒー・牛乳も一般的でしょうが腹もちの点でご飯のほうがすぐれていると思います。また味噌汁にいろいろな具を入れることでいろいろな栄養がとれます。決して牛乳のほうが栄養的に上ということはあのません。ごはんに味噌汁をかけて食べるというのもわるくはないことですよ。