低燃費車競争

　トヨタ自動車が来年末にも発売するコンパクトハイブリッド車（ＨＶ）の燃費が、「プリウス」（１リットルあたり３８キロ）を抜いて量販ガソリン車で世界最高となる見通しであることが１３日、わかった。プリウスの上級モデルより１０％以上優れており、１リットルあたり約４３キロとなる計算だ。
　ホンダも今秋に「フィット」のＨＶを発売する計画で、小型車の燃費競争が激しさを増している。
　トヨタの新型ＨＶは、コンパクト車「ヴィッツ」の車台を活用したＨＶ専用車。ハッチバック型で、エンジン排気量は１．５リットルとプリウス（１．８リットル）より一回り小さい。搭載する電池はプリウスと同じ「ニッケル水素電池」だが、車体の軽量化などで低燃費を実現した。価格は１５０万円程度を目指している。(朝日新聞)
ハイブリッドがより一般化するためには、大衆車へのハイブリッド化普及がかかせない。というより、もっとも売れるものをハイブリッドにするのが一番簡単だ。トヨタなら、ヴィッツとカローラをハイブリッドにすればよい。ということで、トヨタはそうする。こうなればもう、一挙にハイブリッドは足をたてて列を作る。たちまちハイブリッドだらけになるだろう。リツター43キロ！　まるでちょっと前のバイクの燃費かと思う。いかにカタログとはいえ、そんな数字を出せるだけでも驚きだ。これこそ日本の独壇場だ。トヨタ・ホンダの超低燃費車開発に、むろん日産やマツダも手をこまねいてはいられない。ここで手を引くようなら、日本のメーカーとはいえないだろう。日本が最も得意とする低コスト低燃費低消費エネルギーエンジンの開発などは、日本のためだけでもない。世界環境のためといってもいい開発になるだろう。これからは低燃費という大義名分の開発にしのぎがさらにかけられる。そして現在とそれほど変わらない価格で相当長い間燃費が安いならば、車は売れるだろう。