ＳＩＭロック解除の陰謀

　NTTドコモが平成23年4月以降に発売する携帯電話の全機種について、特定の通信会社の回線でしか使えないように制限する「SIMロック」を解除できるようにするのは、他社に先駆けた対応でSIMロック解除への動きを主導する狙いがある。各社が全面的に解除した場合、全国に回線網を持つドコモが有利とされており、ライバルを同じ土俵に上げることで利用者を奪おうとする戦略だ。
　総務省が6月、通信各社に対しSIMロック解除を行うよう指針を策定した後も、ドコモは「利用者の要望があれば」と明確な方針を示してこなかった。
　それが一転して全機種解除を打ち出すとともに、山田隆持社長が各社の共同歩調を求めたのは、各社がSIMロックを一斉に解除すれば、ドコモが他社の顧客を奪えるという自信があるためだ。その背景には、全国に基地局を設置、携帯の無線ネットワークを構築しているドコモは他社よりも「つながりやすい」といわれている事情がある（ＩＴメディアより）

ということで、前からいっているように、自分でＳＩＭロックをはじめたドコモはこんどはＳＩＭフリーにいちはやくすることで、さらに覇権を得ようとしている。もちろんソフトバンクはそう簡単には首をたてにはふらない。ＳＩＭフリーに同調するやいなや、ソフトバンクだったユーザーが、ケータイはそのままでドコモにこぞってかわるかもしれない。もしさらにドコモが「有力な割引プラン」でも出したらさらに・・・
ただ世論はドコモをよく思ってしまう。ＳＩＭフリーにするのは当然だという世の傾向からしたら、他のキャリアもそうは抵抗できない。やがてはＳＩＭフリーになってしまうだろう。しかしそこで一番ドコモもソフトバンクも怖れるのは実はＡＵなのである。ＳＩＭフリーになっても関係ないａｕは、どうやったらａｕの客をふやそうとするだろうか？ａｕ版ホワイトプランを出さないとはいえないと思う。
なにしろガク割を出し、パケットホーダイを出しガンガンメールやガンガントークを初出ししたａｕだ。ここでついに、ａｕどうし話し放題メールしほうだいというプランを出しても不思議はないと思うのだが、まだ早いだろうか？

いままでのＭＮＰと違って、ＳＩＭフリーになれば携帯端末の変更や新規取得はなくなる。ほんとうにただ単純に電話会社を換えるだけになる。固定電話と同じだ。まさにフリーである。われわれユーザーにとってはごく少しの部分を除けばほとんど不自由はないといえる。携帯電話という貴重な資源をより長く継続して使い生かすという観点からもＳＩＭロックフリー化は当然だと思う。